平成17年都道府県地価調査が9月21日に国土交通省土地・水資源局から発表されました。
全国で宅地25706地点、林地815地点が対象で、和歌山県内は7市32町2村(計41市町村)について、宅地314地点(このうち宅地見込地4)、林地4の計318地点が対象でした。
東京都区部が平成2年以来15年ぶりの上昇となった他、大都市部の商業地で上昇地点も増え、全国的に下落率は縮小している。その一方で地方圏で下落傾向に歯止めがかからない地域も多く、和歌山県もそのひとつです。
県全体の住宅地は前年−4.4%下落であったものが、本年−4.8%とやや下落率を拡大した。商業地は前年−7.8%が、今年は−7.5%とわずかに縮めたにすぎない。和歌山市で見れば、住宅地で−6.7%(前年も−6.7%)、商業地で−8.5%(前年−9.4%)と、横這いまたはやや下落率を弱めつつある。
ところが、中心商業地特にブラクリ丁周辺の衰退傾向が顕在化しており、−22.2%と全国第2位の下落率を記録しているのには注目すべきである。写真はその基準地付近のブラクリ丁本通りである。自分でも写真を後から見て北ブラクリ丁の写真かと一瞬思ったくらいの状況であった。

映画館はなくなり、閉鎖した百貨店の引受先は見つからない。和歌山医大跡のホテルも苦戦が伝えられている。
郊外のショッピングセンターを規制しろ、
とか、商店主が保守的すぎて活性化のためリスクを取ろうとしなさすぎる、駐車場が足りない?、とか何やら人頼みの意見から、モータリゼーションで消費者が車に依存するようになったのだからしかたがない、という放置派まで、まとまらない考えが聞こえてくるが、当然、意欲的な挑戦者もいらっしゃる。
旧丸正百貨店の北別館は市内の不動産会社が共同取得して、深夜までバーを営業するようになった。中央通りの元の大丸百貨店跡には10月にかのドンキホーテが出店(まさにドンキホーテだ)、前の映画館は閉鎖されたが、「さいかばし」もきれいになって、川沿いも整備されている。

某県外不動産業者がぶらくり丁内の賃貸店舗ビルを落札、けっこういい買い物だと感想をもたれていらっしゃるようで、さらに意欲も示されている。ある県内投資家も本町通りの収益ビルを銀行筋の管理から落札。これもけっこういい利回りになっているはずである。そうなってくると、いよいよ元の丸正本店建物の帰趨であるが、これの目途が着いてやっと和歌山も転換点でしょう。何しろ地域というか和歌山の象徴的建物ですから。
私の考えでは、物事は同じようには戻らない、必ずや違った形でブラクリ丁界隈は復活しうる、と思う。物販それも小売の名店街というイメージだった昔のぶらくり丁ですが、おそらく業態的には歓楽街化は避けられないと思う。飲食店、娯楽施設の進入は不可避で、今は周辺裏通りの風俗営業店がどこまで出てくるのか注目されるところである。町のイメージが下がるという方はどんな事業ででも出店されればよい。運が良ければ、つまりいい投資家に巡り会えればであるが、介護関係、教育関係、そして分譲マンションの進入が始まる。地価と賃料は下がれば下がるほど、投資家を呼び込みやすくなる。今はそのプロセスが進行しているところなのだ。

福島県のSC規制条例がどこまで広がるのはわからない。一方ではもう大規模SCも飽和状態であり、石油も高くなったし、所得格差が拡大していけば、今の日本の大規模SCは仕様が高級すぎるので数年もすれば急速に陳腐化するとの意見も聞く。地域の個性や文化性の維持も考えれば、私はSC規制論者に近い。一方で競争促進志向でもあるため、商店主の資産保全を応援するわけでもない。
ここはSC規制を強めながらも、既存商店街にも競争を求める方向で中心商業地の再活性化を図るのがよいと思うのだが、いかがであろうか。